「────というわけで、あさみはデート中です」


あさみは冗談だと言っていたけど言っても特に問題はないと思うし言っても良さそうだったから今日のことを説明した。




「あさみちゃん青春だね」


楓也さんは穏やかにそう言い、


「他人の恋愛ほど興味ねーもんはねーな」


昴さんはとんでもなく失礼だった。


千鶴さんは黙ったまま。





「雪乃ちゃんはそういう話ないの?」


話し終えてオレンジジュースを飲んでいると楓也さんがニコニコしながらあたしの方を見る。




「そういう話?」

「恋愛の話」

「ぶっ、!」

「うわっ、きったねーなお前!」

「す、すみません⋯」



思わずオレンジジュースを吹き出してしまったあたしに昴さんは物凄い勢いで怒鳴った。


だけど許して欲しい。


横に千鶴さんが居るのにそんなことを聞かれたら動揺しないわけが無い。



「なに?何かある感じ?」



楽しそうに笑う楓也さんは気づいているのかな、あたしの気持ちを。