「本当ですかっ!」


あさみの答えにパアッと表情を明るくした青木くん。



「だってそうしないとあんたストーカーになりそうで怖いし」

「す、ストーカー⋯!」

「だからデートしてあげる。ただし」

「っ、」


低い声でそういいながらズイッとネイルが綺麗な人差し指を青木くんの顔の前に突き出したあさみ。

青木くんが喉を鳴らした。



「ただし、チャンスは今日だけ。今日私を楽しませてくれたら今後も友達としてあんたと仲良くしてあげなくもない。だけど最悪なデートだったら二度と私に近づかないで。おっけー?」



厳しいことを言いながらも最後に軽い口調で可愛らしく首を傾げる姿はまさにあさみらしい。



「はい!おっけーです!」



そんなあさみに笑顔でオッケーマークを作る青木くん。



「ならいいよ」

「よっしゃあ!⋯ありがとうございます!」



本当に嬉しそうに笑う青木くんは眩しいほどキラキラと輝いていた。