「よぉ」 階段を登り切ったあたしに少しだけ口の端を上げた千鶴さん。 その瞬間、嬉しいって気持ちと昨日の光景が蘇って複雑な気持ちになった。 「千鶴さん⋯」 「こっち来れば?」 まだ階段のそばに立っていたあたしは千鶴さんにそう言われておずおずと千鶴さんのそばまで行く。 「座んねーの?」 「座ります⋯」 まだまだ緊張する千鶴さんの隣にそっと腰を下ろした。 「あさみちゃんこっちどうぞ」 「失礼しまーす!」 あさみも楓也さんに促されてその隣に座った。