いつもより長く感じた二階席までの階段を、あさみと共に一段ずつ登って行く。 あたし達がこの階段に足を踏み入れる度にザワザワとするフロアにはまだ慣れない。 正直言えばとても心地悪いけれど。 それでも一段一段階段を登って行く。 「こんばんは⋯」 そうしなければ千鶴さんの近くに行くことは出来ないから。