「こんにちは、いつも娘のみゆがお世話になってます。仲良くしてくれてありがとね」

リビングには旦那さんの剛(つよし)さんが居て母は突然涙を流した。

「え?え?ママ大丈夫?」

すると母は少し落ち着かせ挨拶をした。

「あの、剛さんには幼少期に大変お世話になりました。沢山面倒を見ていただいた恩を未だに返せないままの再会となり申し訳ないです。ただ生きてる内に会えて良かった」

すると母に剛さんは近づいて顔をじっと見て大きな声を出した。

「あー!京香じゃん!ほんとよ!何年ぶりかね?大きくなったな!ええ!ほら!」

そう言って剛さんは泣く母を抱き寄せた。

「え?え?え?え?どういう事?」

「友達の妹で小さい頃一緒に遊んだりしてたんだよ」

「えー!!!!世間狭っ!!!!」

「じゃあ、翼くんも知り合いですか?」

「西川翼?」

「はい」

「悪友よ」

そうニヤリと言うみゆパパがイケメン過ぎて惚れそうになった。

「やめてねウチの父を恋愛対象にするのわ!」

わりとガチなトーンでみゆに止められた。

「じゃあ今日は昔の思い出話しでもしながら美味しいお酒いただきましょ」

明菜さんがニコリと木箱から出したお酒を両手で見せてきた。

「お!獺祭じゃん良いね!飲もう飲もう」

「あ、私お酒は…もう飲めなくて…」

「そうなの?じゃあ明菜の料理に舌鼓打ってね」

「ハードル上げないでっっ!」

みんなワイワイと楽しい食事会となった。

「ねぇ、パパと京香さんの出会い教えてよ」

「私も翼くんとの話し聞きたい」

「だってさ!京香話してあげて」

「じゃあ、上手く話せないかもしれないけど。あの、最初に言っとくけどひかないでね?凄いドメスティックでバイオレンスな話しだけどドン引きは無しよ?」

そう言って母、京香は語りだした。