「…嘘だから」 「…出る時、ラインか電話して」 「…星野(ほしの)、また明日な」 月沢(つきさわ)くんはそう言うと手を引っ込め、部屋に入って行った。 嘘って……。 ドクドクドクドクと、私の心臓が物凄い音を立てる。 顔が熱い。 呼吸止まるかと思った。 月沢(つきさわ)くんに頭、触られちゃった…。 それだけじゃない。 ID交換までしちゃった。 私はアイスキャンディーの空袋と一緒にスマホをぎゅっと抱き締める。