月沢 (つきさわ)くんは無表情なまま私を見つめる。 「… 月沢 (つきさわ)くん、私ね、高校では金髪隠してるの」 「氷雅(ひょうが)お兄ちゃんと登校する時は必ず黒のウィッグ被る約束してて」 「だから…」 「…昨日ここで金髪見たこと秘密にして欲しい?」 「あ……うん」 「それを今日、高校で言うつもりだった」 「……」 月沢 (つきさわ)くんは黙る。 震える唇から消え入るような声を絞り出す。 「… 白瀬(しらせ)先生に聞いた」 「不登校のこと」 月沢 (つきさわ)くんの両目にふわりと前髪がかかる。 「… 高校には行く気ない」 「なんで?」