総長、私のリボンほどいて。🎀


 月沢 (つきさわ)くんは無表情なまま私を見つめる。

「… 月沢 (つきさわ)くん、私ね、高校では金髪隠してるの」
氷雅(ひょうが)お兄ちゃんと登校する時は必ず黒のウィッグ被る約束してて」
「だから…」

「…昨日ここで金髪見たこと秘密にして欲しい?」

「あ……うん」
「それを今日、高校で言うつもりだった」

「……」
 月沢 (つきさわ)くんは黙る。

 震える唇から消え入るような声を絞り出す。
「… 白瀬(しらせ)先生に聞いた」
「不登校のこと」

 月沢 (つきさわ)くんの両目にふわりと前髪がかかる。
「… 高校には行く気ない」

「なんで?」