イケメン総長は、姫を一途に護りたい

わたしのベッドは、ロフトにあるもの。

千隼くんのベッドは、1階にあるもの。


じゃあ、それってつまり――。

千隼くんと、…相部屋!?


「…『202』。ここ、俺の部屋でもあるんだけど」


ニッと口角を上げた千隼くんが、【202】と書かれた鍵をわたしに見せつける。

それは紛れもなく、わたしが今手にしている鍵と同じものだ。


「どうして、千隼くんと同じ部屋に…⁉」

「それは、慧さんの頼みだから」


…また、お父さん!


千隼くんがずっとそばにいてくれるのはうれしいけど、さすがに同じ部屋だと恥ずかしいよ…!


「わ…わたし、他に空き部屋がないか、校長先生に確認してくるね…!」

「無駄だよ、咲姫。寮の部屋はもういっぱいだから」

「でもっ…。だからって、千隼くんもわたしと同じ部屋だと…気を遣うでしょ?」