イケメン総長は、姫を一途に護りたい

「咲姫、興奮しすぎじゃない?」


部屋のあっちこっちを見て回るわたしに、千隼くんがやれやれといった表情で笑っている。


「だって、楽しいじゃん!まるで、自分だけの家に住むみたいで!」


わたしは目を輝かせる。


…とここで、わたしはあるものを見つけた。


はしゃいでいて全然気づかなかったけど、入ってすぐの1階部分のスペースに――。

なぜか、ロフトにあったものと同じベッドと勉強用の机がある。


1人で使う部屋なのに、同じものが2つも必要なものかな…?


ベッドと机とを交互に見ていると、そのベッドに千隼くんが座った。


「これ、俺のベッドだから」


…あっ、そうか。

だから、同じベッドが下にもあ――。


「…えっ!?千隼くんの…ベッド!?」


えっと、えっと…。

…どういうこと!?