イケメン総長は、姫を一途に護りたい

と聞いてみても、またしても…無反応。


ずっと真顔で、わたしを見つめている。


…いや、この表情。

もしかして、…怒ってる?


でも、怒られる理由が見当たらない…。


「千隼くん、ココアで大丈夫?甘いの苦手なら、コーヒーもあるから――」


この場の空気に耐えられなくなって、キッチンへお湯を沸かしに行こうと立ち上がった、そのとき――。

突然、千隼くんに腕をつかまれた…!


そして、わたしは体をグイッと引き寄せられ、再びソファの上へ。

尻もちをつき、スプリングで弾んだわたしの体の上から、千隼くんが覆い被さってきた。


「ちっ…千隼くん!?」


ソファの角に追い込まれる状態となり、わたしを見下ろす千隼くんにドキッとしてしまう。


「一体、これはなに――」

「それは、こっちのセリフだよ」