そんなことを考えているうちに、スーパーの閉店時間の15分前になっていた。


わたしは出かける準備をすると、財布を持って家を出た。



星空が浮かぶ夜道を、街灯を頼りに足早に進む。

そのおかげで、3分ほどでスーパーに到着。


他のものには目もくれず、急いで日用品売り場へ向かい、トイレットペーパーを手にしてレジへ。


精算を済ませる頃には、閉店時間が迫っていることを告げる『蛍の光』のBGMが店内に流れていた。


これで、最優先事項のミッションはクリアした。



トイレットペーパー片手に、もときた道を家に向かって歩く。

我が家は、角を曲がってすぐ。


…ところが。


コツ…コツ…コツ…


人気のない夜道に、…不気味な足音が響く。


聞こえてないフリをしてみても、やっぱりわたしの歩幅に合わせているような気がする。