それもこれも、すべては光さん含め、皇蘭中学に通う慧流座と亜麗朱のみんなが、交代でわたしたちの看病にきてくれたおかげ。


同じ部屋に、慧流座と亜麗朱がいるだなんて、今までだったらありえない光景。


でも、いっしょに看病することで、お互いの溝が少しずつ埋まっていったように思えた。



そして、翌週。

雲ひとつない青空の月曜日。


「千隼くん、元気になってよかったね」

「ああ。咲姫もようやく熱が下がってよかったな」


わたしは、久々に学校へ向かう。

頬に絆創膏を貼った千隼くんといっしょに。


「…でも、前に『もう無茶なんかしない。ヤバイって思ったら引き返す』って言ってたのに、蛇覇相手に1人で戦おうとするなんて、無茶しすぎだよっ…」

「無茶じゃねぇよ。あいつらが武器出してこなかったら、あれくらいの人数、素手で余裕だし」