イケメン総長は、姫を一途に護りたい

…もう、ダメだ。


と諦めかけた、そのとき――。



突然、スポットライトを当てられたかと思うほどの強い光に照らされて…。


…一瞬にして視界が奪われて、なにも見えない。


突進してきた蛇覇の動きはピタリと止まり、ソウゴだって目をくらませている。


あまりの眩しさに、再度強く目をつむる。



「ここに、ウチの生徒がいると思うんだが」


そんな声が聞こえてゆっくりと目を向けると、ライトの中から１つの影が現れた。


この声…、知ってる。



こんな人気のない寂れた廃工場に、神々しいくらいにライトを照らしたバイク集団を引き連れてやってきたのは――。


光さんだった…！


光さんは、ここにいる蛇覇よりも倍以上の人数で乗り込んできたのだ。


その数に、口をあんぐりと開けるソウゴ。