イケメン総長は、姫を一途に護りたい

「それは、しょうがないねっ」


わたしはベッドから抜け出して、千隼くんを出迎えられるくらいまで回復していた。


「寝てないとダメだろっ」

「でも、熱下がったみたい」

「ほんとか?」


そう言って、千隼くんがわたしの額に自分の額をくっつける。

わたしの体温を確認するために目をつむる千隼くんの顔を見たら、キスしているときの顔を思い出してしまって、1人で頬が赤くなってしまう。


「…まだ熱い」


それは、千隼くんが急接近してきたせいだと思うんだけどっ…。 


と、体温を計ると、37.4度だった。


ほとんど熱はないくらいの微熱なのにっ…。


「ほら、見ろ。今は薬が効いて下がってるだけかもしれねぇから、寝てないとダメだろ」


千隼くんは、まるでお父さんかのようにわたしを注意すると、ベッドへ連れて行った。