イケメン総長は、姫を一途に護りたい

「今日は俺の誕生日なんだろ?だったら、俺の好きなようにさせてもらう」


上から覆いかぶさってきた千隼くんがそう言うと、わたしに優しいキスを落とした。


風邪が移っちゃうから、こんなこと…ダメなのにっ。

わたしが拒めば拒むほど、千隼くんは唇に甘く噛みつく。



息もできないくらい、キスに溺れてしまう。


ふと唇が離れて、ハァハァと呼吸をするわたしに、千隼くんが視線を落とした。


熱のせいだろうか、キスのせいだろうか。

さっきよりも体が火照っていて、でもなんだかふわふわしていて。


とろんとした目で、千隼くんを見つめていると…。


「そんな顔されたら、むちゃくちゃにしたくなるっ」


頬を赤らめた千隼くんが、そう囁く。


その、今まで見せたこともない余裕のない表情に、思わずドキッとしてしまった。