イケメン総長は、姫を一途に護りたい

どうやら、わたしが体育祭で活躍する姿を撮るために、わざわざ買ってきたんだそう。


わたしも、初めはなにかに出るつもりではいたけど、みんなの気迫に圧倒されて、結局まだ1つも出場できず…。


気づけば、今の騎馬戦が終われば、競技は残すところ最後の1つになっていた。


その競技とは、『棒倒し』。

皇蘭中学の体育祭で、最も盛り上がる競技だ。



「咲姫の勇姿は、お父さんがばっちりカメラで撮ってやるからなっ」

「そんなこと言われても、わたし…活躍なんてできないよ?」

「かまわん、かまわんっ。咲姫が楽しめたなら、それで」


わたしが体育祭を楽しむ姿を撮った写真は、現像してお母さんにも渡すと言っているお父さん。


お母さんにも見せるなら、…ちょっとだけがんばってみようかな。


わたしは、棒倒しの出場待機場所に向かった。