イケメン総長は、姫を一途に護りたい

「咲姫は、オレが尊敬する千隼が認めた女だ。だから、咲姫ならオレの本当の姿を見せてもいいと思えた」


カオルくんの第一印象は、ぶっきらぼうな人なのかなと思っていて、仲よくなれるか不安だったけど…。

いつの間にか、カオルくんはわたしに心を開いてくれていた。


カオルくんは中身も男の子なんだけど、同じお風呂に浸かっていても、恥ずかしいと思うことはなく――。

まるで、女の子といっしょにいるときにみたいに、不思議となんでも相談できてしまう。



「…明日、わたしはどうしたらいいのかな」

「そんなの、ただ黙って勝負を見守ればいいんだよ。…千隼だぞ?咲姫のためなら、相手が亜麗朱の総長だからって、負けるわけねぇだろ」


まだ不安は残るけど、カオルくんがそう言ってくれるから、わたしも千隼くんを信じてみようと思う。