イケメン総長は、姫を一途に護りたい

――そう。

それは、カオルくんだった…!



とっさにタオルで体を隠したけど、絶対に見られたっ…。


もしかして、…覗き!?

よくわかんないけど、こっちにこないで〜…!!


わたしは、大浴場にあるイスやら桶を、とりあえず手の届くものをつかんでは、カオルくんに投げつけた。


しかし、それをいとも簡単に弾くと、ゆっくりとわたしのもとへ歩み寄ってくる。


カオルくんって、ここへ転校してきて出会った男の子の中では全然ガツガツしてなくて、女の子に興味がないのかと思っていたのに…。


まさか、こんな大胆なことをしてくる人だとは、想像もしていなかった…!



カオルくんの裸を見るわけにはいかないから、顔を背けてただひたすら物を投げていると――。


「もうそれくらいで十分だろ?」


…その手を、カオルくんがつかまえた。