イケメン総長は、姫を一途に護りたい

ベッドも勉強机も、1つずつしかない。


それもそのはず。

この310の部屋は、生徒会長専用の1人部屋だったのだ…!



二階堂さんは、なんとかベッドまでたどり着くと、倒れ込むようにしてうつぶせのまま動かなくなってしまった。


「…大丈夫ですか、二階堂さん!?」

「ダメだ…。完全に副作用が出てきたよ…」


そして、二階堂さんはそのまま深い眠りに落ちてしまった。


声をかけても体を揺すっても、目を覚ます気配がない。

部屋着に着替えないで、学ランのまま眠ってしまったことが気がかりだったけど、わたしは二階堂さんの体の上に布団をかけると、静かに部屋を出たのだった。



「…咲姫!よかった…、部屋に戻ってたのかっ」


202の部屋に戻ったら、そのすぐあとに慌てた様子の千隼くんも帰ってきた。