「女子生徒はキミだけだから、必然的に頼めるのもキミしかいないんだよ。来年度の女子生徒入学のために、ぜひともキミに協力してほしい!」


皇蘭中学は男子校というイメージが強いから、女子生徒もいるということをアピールしたいんだそう。

それで、女子生徒の入学率を上げる狙いもある。


先生は個性的で楽しいし、学食はおいしいし、校舎も寮もとってもきれい。

加えて、寮の大浴場は天然温泉。


そしてなんと言っても、女の子の制服がかわいすぎる!


それを知ったら、きっと入学希望の女の子が増えるに違いない。


「わたしもこの学校が好きだし、わたしなんかでお役に立てるのであれば…」

「引き受けてくれるかっ!ありがとう、楡野さん!」


二階堂さんは、わたしの手を取って喜んでくれた。


しかし、その手をすぐさま千隼くんが払いのける。