「おい、緒方…!どっかの総長だかなんだか知らねぇけど、勝手なこと言ってんじゃねーよ!」

「「そーだ、そーだ!」」

「咲姫ちゃんが、お前の彼女なわけないだろ!」

「「そーだ、そーだ!」」


男の子たちは、千隼くんの威圧感に恐れるも、みんなで束になればこわくないらしい。


それに、わたしは無理やり『彼女』にさせられていると思っているようだ。


このままでは、暴動が起きそうな勢いだ。


「待って、みんな…!千隼くんの言っていることは本当で――」

「咲姫ちゃんも、そんな男に従うことないよ!」

「そうだよっ。緒方のことがこわくて、否定できないだけだろ?」


みんなが徐々に詰め寄ってくる。


「咲姫ちゃんと付き合ってるって言うなら、証拠見せろよ!」

「「そーだ、そーだ!」」


そんな…無茶な。