イケメン総長は、姫を一途に護りたい

「これは、どう?」

「かわいすぎて、却下」

「じゃあ、これは?」

「脚見えすぎて、却下」

「それじゃあ、これは?」

「俺の好みすぎて、咲姫以外周りが見えなくなるから却下」


…ということで、すべて却下されてしまった。


「じゃあ、どうしたらいいの〜…千隼くん」

「そもそも、咲姫に似合うような服しか置いてないこの店が悪いっ」


えっ、…そっち!?


「仕方ねぇ…。俺がコーディネートしてやるよ」


やれやれというふうにため息をつくと、千隼くんはわたしの手を引いた。

そして、指を絡める…。


周りを見回すと、わたしたちのように手を繋いでるカップルがたくさんいる。

わたしたちも、そんなふうに見られているのかな。


ほんのり赤くなった顔を悟られないように、俯き加減で千隼くんの隣を歩いた。