わたしが千隼くんの裸を見て、こんなにもドキドキしているというのに、おそらく千隼くんはなんとも思っていないはず。



そのあと、シャワーを浴び、パジャマに着替えて出てくると、なぜか千隼くんに謝られた。


「ごめん、咲姫!俺、配慮が足りなかったよな…」

「…えっ?」

「だって俺、いつも通りにシャワーから上がってきただけだったけど、咲姫にしてみれば…俺の裸なんて見たくなかっただろ?」


わたしが、目のやり場に困っていたこと…。

千隼くん、あとから気づいてくれてたんだ。


「ううん、そんなことで謝らないで。てっきり大浴場に行っていると思っていたから、それでちょっとびっくりしただけ」

「ほんと…ごめんっ。さっそく気を遣わせて…」


千隼くんは、ベッドの上で正座をし、明らかに落ち込んでいるのがわかる。