数日後。

ハッピーの消えたベンツが止まる。

「サンキュー💕まこと」

誠が担当している、新しいマンションからご出勤の日々。

8:28 ギリである。…懲りない静華さん。

二階へ駆け上がる途中、一人の老人がいた。

「おはようございます」

優しい笑顔て挨拶する静華。
軽い会釈が返って来る。

珍しい?と思いつつドアを開ける。

「おっはようございます!」

8:31 …部長の声が…

しなかった。

それどころではない。
全員が目の前に並んでいるではないか!

更に。

「おはよう御座います❗️」 お見事👏
綺麗に揃った三重奏。

「おはよう」

驚く静華の背後から声がした。
振り向くとあの老人。

「あっ、いらっしゃいませ。お早いですね〜♪」

と言った静華を美夜が引きずり込む。

「お早いですね〜♪ じゃないわよっ!」

「痛いって、美夜さん!だってこんな早朝からのお客様なんて…」

「シっ!」美夜が掌で口を封じる。

「これはこれは、社長。さぁこちらへ」

部長の砂辺が丁重に案内する。

「○、✖️△□❗️」 通訳「しゃ、社長ぉ❗️」

初めて見た。

「え〜皆さん。日頃は我が社の為に尽力いただき、大変感謝しております。あぁ、静華さんだったね。貴女の活躍も感心感心…!み、美夜さん!手を外してあげてください」

「えっ、あ!」

口だけでなく鼻まで塞いでいた。

「ぷはぁ〜❗️ハァハァ。あー死ぬかと思った」

「ご、ごめん静華」

ハッピー不動産社長。
発飛 秀政(ほび ひでまさ)(65歳)
元は岩崎建設の役職との噂もある切れ者。

お分かりと思うが…念の為。
社長の苗字が社名の由来である。

「大丈夫ですかな?」

「は、はい!大丈夫。ピンピンしてます!」

「ははは。若いってのはいいねぇ」

「社長、重要な話とは?」

「お、おぉそうだった。え〜本日を持って、ハッピー不動産は、岩崎建設の傘下に加盟することになりました🎊」

「マジっ!」(美夜、篠原、静華)

…あ、(砂辺)忘れてた💦

「ということで、事務所も近いうちに、岩崎ビルに引っ越しとなりますので、皆さんそのつもりで。では、そうゆうことで。」

唖然とした4人を残し、社長は三階の社長室へと上がって行った。

誠からは何も聞いていない。

すかさず、LINEを送る静華。
直ぐに返信が来た。
どうやら、彼も知らなかった様である。

複雑な心境の静華に、更に追い討ち?

「な、なにぃ〜❗️」(砂辺さん)

「静華!ちょっと来い!」

「また、なんかやらかしたのか?(篠原)

身に覚え…がない訳はない。
(バレたかっ!)

恐る恐る近づく。

「れ、例の物件。売れたぞ!静華。お、お前いったい何やった?」

  💖 初夜 💖

「べ、べ別に何も💦…って言うより、あそこはもう諦めたんだけど。おっかしいなぁ…」

誠と話し合って、あの場所は人が住む場所ではない。と結論を出したのであった。