「子供の日」

その、キャッチフレーズが、LOVE & EARTHであった。

が、ラブは、もう一つの可能性を考えていた。


「情報をありがとう大統領。データを送付しておいてください。調査してみます」

「頼む。休養のところをこんな話で悪かったな。もう無茶はしないでくれよ。君は、世界の為に必要なんだから」

「あら?大統領の為に・・・じゃなくって?バーン様」

「バ、バカ!わ・・・私にはちゃんと妻がいるんだぞ。何をバカなことを…」

赤くなっているお茶目なバーンの顔が目に浮かんだ。

「ハハハ。いきなり奥様まで出してこなくてもいいじゃん。まるで考えてましたって感じよバーン。ほんとに正直なんだから、もう」

「ふぅ……」

「冗談、冗談。とにかく、警戒すべきね。実は、HEAVENの調査に進展があって、ティークが調べてるところなの。では、ひと休みしまぁ~す」


電話を切ったラブの目は真剣であった。

(アイ・・・)

(はい。可能性はあると思います。「LOVE」は恐らく、あなた。そして、もう一つは、EARTHの組織。HEAVENにとって一番邪魔な存在)

(バーンの言う通り、警戒に値する情報ね…)



~ホワイトハウス~

電話を置いたバーンの元へ、秘書が入って来る。

「NASAのミズリー少佐が、ご提案があると…」

「ああ、恐らくは「子供の日」のイベントで、所長に依頼しておいた件だ。通してくれ」

軍服を纏った少佐が入って来る。

「NASAアリゾナ支局、宇宙科学研究チーム、少佐のミズリーです」

「ご苦労、少佐。例のイベントの件だね」

「はい。ご提案を、お持ちしました・・・」



こうして、それぞれに不安を抱えたまま、時は過ぎて行った。