~2週間後~

エネルギー生命体ジーグとの死闘を終え、帰国したラブは、マザーコンピュータ、アイのもとで、回復処置を行っていた。


「アイ、ジーグは、最後に私に何を伝えようとしてたのかな」

「残念ながら、あなたの放出したエネルギーが強すぎて、コンタクトしていた私は、暫く機能不能になってましたので・・・」

「あらら💦・・・ごめんなさい」

「この星に来て、ラブ様が王家の紋章を見せたのは、これで三回目ですね」

アイの不安が、ラブにも伝わった。

「アイ、私のこの体とこの星は、いったいどういう繋がりがあるのかしら」

「ラブ様、詳しいことは分かりませんが、あの紋章は、この星に残るいくつかの遺跡にも記されています」

「大銀河帝国は、かつてこの星で何を?」

「私のデータに残っているのは、この星が銀河の生命《いのち》の源であること。そして、かつてこの星で、恐ろしい戦いが繰り広げられたこと。それだけです」

帝国が自分をこの星へ送った理由とは何か。

この地球《ほし》に守るべきものがあることは、十分理解しているものの、自分の存在意義が見出せないラブであった。

「ただ一つ気になることが・・・」

「何?」

「はい。あなたが力を放出する度に、幾つかの遺跡で、何かのエネルギー反応が見られるのです。まるで、それに応えるかの様に」

「そう・・・。一度調べて見る必要がありそうね」

そう言って、ライフゲージを見る。

(88%…もう少し我慢・・・か)

「そう言えば、朗報が一つ」

ラブの気を紛らわすかの様に、アイが割り込む。