『元気にしてますか。ママはあなたのことを……』

ヴェロニカの母親からのビデオレターであった。

T2が何かを見つける。

「何だこりゃ。この電子レターの中に、何かいるぜ!」

「T2すぐに調べて❗️アイ、ティークをメイの救出に向かわせて❗️」

そのティークから通信が入った。

「ラブ、今から救出に向かう。ここのシステムは、既に回復…」


「ティーク?聞こえないわ⁉️」


「…ラブレシア様…」

別の音声が割り込んだ。

「その声は……ジーグ❗️」

大銀河帝国の命により、地球を訪れ、ラブによって葬られた、エネルギー生命体である。


「お前、死んだはずじゃ…」

「ラブ、これはジーグの残留思念だ。本体は存在しねぇ。尽きる際に、NASAのシステムに侵入していたんだな」

「アメリカのミサイル基地の制御を狂わせたのは、ジーグだったのね。でも…なぜ?」

不安が増幅した。

「・・・ラブレシア様、この遺跡には、悪魔の生命体『レム』が封印されています。予言によると、その封印が解かれ、地球は滅亡します。それを防ぐ為にも、私は遣わされました。とりあえずはミサイルで出口を塞ぎましたが、十分では・・・」

「そんな!お前がやったの⁉️中には、人がいるのよ⁉️」

「おい亡霊、レムってのは何だ?」

T2が問う。

「レムは、あらゆる生命体を侵食し、星の命をも奪う悪魔の侵略者。この星にいた太古の生命体を絶滅に導いた者です」

「アイ、恐竜を絶滅させたのは、氷河期じゃねぇってことか?」

「レムは悪魔です。全宇宙の生命《いのち》の源であるこの星を守るため、遥か昔、帝国は王家の封印をもって、レムを閉じ込めたのです」

「その封印が解かれるって言うの?」

「はい。謎であった解除の鍵が、やっと分かりました、それは…」

ジーグが告げようとしたその時。

「ズドーンッ💥」

爆音と共に、テラが揺らいだ。

「アイ!なんなの⁉️」

「外部より何者かの襲撃を受けています」

「何故?防衛システムは❓」

「現在、防衛システムは作動不能。原因は、これです」

モニターに文字が浮かび上がる。


『VENNY』


「ヴェニー・・・!T2❗️」

「ラブ、コイツは特殊な電子ウイルスだ! あのビデオチップに潜んでやがった。クソッ❗️完全に防衛システムを奪われちまったぜ」

「クッ!アイ、ジーグは?」

「消滅しました」


(なんてこと・・・メイ・・・)