「先ほどから、この海域全体に異常なエネルギー波が感知されておってな」

(アイ)

(はい、衛星でも確認できました)

「丁度、例のロシア施設が沈んだ辺りじゃ。今、ロビンが調査に向かっておる」


その時、

「隊長、大変です⁉️」

「ロビン❗️あなたなの?」

ラブを2度救った「英雄」であった。

「あっ…ラ、ラブ⁉️ はい!ロビンです」

「何があったの?」

「それが・・・何かが・・・います」

「アイ❗️」

アイが監視衛星で、現場の海面をズームアップする。

「なんだ、こりゃ?」

「T2、データを❗️」

既にデータ分析中であった。

「でっけ~!直径約3キロはあるぜ❗️」

海の中で、不気味な光が駆け回っていた。

「あれは、・・・なに?」

「ラブ、驚くのは早ぇ、こいつ・・・浮上しているぜ⁉️」

「何ですって?! ロビン、おじいちゃん、すぐにそこから逃げて❗️」

ロビンが旋回する真下。

ゆっくりと、ソレが海面に姿を現した。


「・・・・⁉️」

誰もが、息を呑む。
モニターに、巨大な遺跡が映し出された。

「ヴァロンの遺跡・・・。ヴェロニカから聞いたことがあるわ」



ヴェロニカが、ラブの仲間になるきっかけとなった出来事。

開発施設と共に沈むヴェロニカたちを助ける為、ラブは『力』を使った。

その際、ラブの額に浮かんだ紋章を、ヴェロニカは目撃したのである。

その紋章は、世界各地の遺跡に刻まれており、考古学者の彼女が、興味を持たないはずがない。

その謎に踏み込むことは、命の危険を意味していた。

彼女の「心」を知ったラブは、彼女に全てを打ち明けたのである。

その際に、ヴェロニカは、極秘の遺跡のことを少し漏らしたのであった。


「T2、アイ、あらゆる手段を使って、こいつを調べて❗️」

「ラブ…外面にシールドみたいなのがあって、良くわかんねぇが、これを見ろ」

モニターにスキャン画像が映し出された。

「よくもまぁ…こんなに兵器を。こりゃあ、とんでもねぇ『要塞』だぜ❗️」

ラブの目が細まる。
そこへ、アイが追い討ちをかけた。

「ラブ様、ティークからの通信です。再起動したペルーの基地が、再び制御不能です❗️」

「クッ!すぐにパワーラインを切って❗️」

「それが…オフしても止まらないとのことです!」

グッと拳を握り締めるラブ。

(いったい…何が起ころうとしてるの…)