オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜

「いらっしゃいませ。お好きなお席にどうぞ」

 今はチェックインの時間には少し早く、連泊のお客さんが少しいるくらいで、窓際の席を選び座った。コーヒーを頼み寛ぐ。

「ホテルも素晴らしいし、景色も素晴らしいし人気なのがわかるよ」

「気に入ってもらえたら良かった。アクティビティも充実していて、乗馬をしたり、牛の乳搾りをしたり、チーズやソーセージ作りも人気なんです」

「子連れも楽しめるのはいいな」

「はい。屋内プールもあるし、敷地も広いので走り回れるし、連泊の方が多くて。子供連れだと音を気にしなくていいコテージを選ぶみたい」

「リピーターが多いのがわかる」

 話をしていると、静かなホテル内が賑やかになった気がした。柚には原因がわかるが、響は不思議顔。

 周りを見回すと、美男美女のカップルがカフェに入って来た。腕を組んでピッタリと寄り添っている。周りから見ても、愛し合っているのが伝わる。