オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜

「あっそうそう。これ」

「なに?」手を出し受け取る。

「柚ちゃんが、響がまだ帰ってなかったら困るだろうと貸してくれた。返しといて」

「ああ」

「にしても、いい子見つけたなぁ〜響が忙しくて会えなくても料理して帰ってくれるし、優しいし気遣い出来るし」

「だろ?」珍しくデレる響。

「羨ましい…」

「で?何か用があって来たんだろ?」

「ああ。すまん」突然謝る誉。

「何した⁉️」

「いや…すまん」

「だから何だよ」

「親父が俺か響のどっちかでいいから、早く結婚して孫の顔を見せてくれって煩くて。しかも、俺に見合いしろって言うから、響に相手がいるから大丈夫だって言っちゃった」

「…いい年したおっさんが言っちゃったって何だ?キモイ」

「失礼だな。でも、親父も本気でさぁ。さっきの女性は親父と仲の良い教授の娘だった。今回は断ったのに相手が勝手に来ただけだったけど、そのうち本気で見合いさせられそうな雰囲気だったから、思わず響の事を…」