オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜

「兄貴どういう事だ?人のマンションの前で」

「よくわからん。突然、声を掛けられたんだ」

「兄貴はここに住んでないだろう?」

「だからよくわからん」

 突然現れた事に違和感はあったのだが、この時は深く考える事はなかった…

「はあ?で?柚は?」

「ああ。今送って来たよ」

「はあ?なんで兄貴が?」

「帰るっていうから送ったんだよ」

「…」

「何?自分が送れなかったからって俺にヤキモチ?」

「煩い」

「ちょうど、楓くんが帰ってきたところだった」

「楓くんだぁ?」

「柚ちゃんのお兄ちゃんなんだから、いずれは俺にとっても親戚じゃないか」

「…」誰とでもすぐに打ち解ける誉は、本当に医者というよりは、ホストに向いていると思う。

「響が帰って来たし、柚ちゃんの料理をいただこう」

「はあ?」

「たくさん作ったから、響が帰って来たら一緒に食べてって言ってくれたもん」

「兄貴ウザイ」