この景色を、君と何度も見たかった。


【はる said】

復讐計画13日目。復讐まであと15日。

私たちの計画は着実に進んで行く。
時間はあるようでもうないのだ。

「今日はどんなことを決める?」

彼は少し考えた後こういった。

「動画の内容とかを決めていく?」

動画の内容か…。。。

「あまり具体的に思いつくものがない。

蒼は何か思いつく言っているようなことがある?」

彼は少しイメージをしているものがあるようだった。

すぐに口を開けてこう言った。

「カウントダウン方式にしていくのはもちろんそうなんだけど、カウントダウンの時から、実名と顔を晒すと言うことを言っていたほうがみんな興味が湧くんじゃないのかな。」

確かに。

私は蒼の言っていることが人を集める方法として間違ってないと思った。

人は実名や顔を晒すと言う内容が好きだ。

絶対に人は集まってくるはず。

そのかわり私たちのこの計画が実行されるまでの間、誹謗中傷の対象は私たちだろう。

そして釣りの動画だろうと非難されるだろう。

でも晒しが実行されればみんな手のひらを返して

本当だった。

この動画の主はとてもかわいそうだと

私たちを援護する言葉で溢れかえるだろう。

そんなことはどうでもよかった。

SNSを使っている人たちが私たちに同情し、
強い怒りを3人にぶつけてくれればそれでよかったのだ。

そして本人だけではなく、その本人の家族までめちゃくちゃにしてほしいと願った。

私たちの思考が怖いのかもしれない。

でも1度狂わされたこの考えを変えるにはこうするしかなかった。

このおかしくなった考えの根本の部分を変えなければ、

そこにある問題を消さなければ

私たちはあの日から動くことができない。

こうさせたあいつらが悪いのだから責任は取ってもらわないといけない。

「じゃぁもうそろそろ、動画を作り始めようと思う。」

「晒し動画の生中継をするまでの10日間、たくさん誹謗中傷されると思う。けれど、私たちが耐え抜いてきたこの長い期間に比べれば全然大丈夫だよね。」

「僕たちなら大丈夫。それくらい耐えられるよ。」

彼は私にそう言った。

彼が大丈夫と言うなら大丈夫な気がした。

彼のことが心配で大丈夫かと聞いただけで、

私は誹謗中傷をされることなどどうでもよかった。

私たちの顔は世には出ないのだから、

SNSをしている側の人間は顔も知らない人間のことを叩くだけだ。

私たちは自分自身を否定されるのではなく、
偽ったネットの世界の自分たちを否定されるだけなので痛くもない。

復讐計画14日目終了。