【はる said】
「おはよう雛璃〜」
「おはよう〜」
また今日も同じ日が続く。
私は月城君を見た。彼はいつも通り郁磨くんと一緒に何か話をしていた。
帰りは何を話そう。
別に話したいことがあるから、帰りに誘ったわけじゃない。ただ知りたかったから誘った。
知りたいからといっているが何が知りたいのか自分でもわからない。
でもLINEではなく直接話したかった。
「雛璃〜今日月城くんと帰るから先に帰っといて〜」
「えぇ!珍しい。」
「え? もしかして??」
雛璃はすごく笑顔で聞いてくる。
やっぱり気になるのはその事なのだろうか。
「そんなんじゃないよ。」
「好きだったら雛璃に言ってるよ笑」
「そっかー!笑じゃあ私先に帰ってるね!」
「ありがとう」
「うん!」
雛璃はいつも私の言葉を信じてくれる。
そしているうちに放課後になった。
教室のほとんどの人が帰った後月城くんが私のところに来た。
「一緒に帰ろう」
と言ってきた。
少し緊張した。
でもこの緊張は凄く安心するものだった。
私、ずっと何も感じなかったから。
どれだけ嫌なことがあっても、他人事のように思えて、どうでも良かった。
幸せだとか、
感謝とか、
生きたいとか、
ほんとによく分からなかった。
嬉しいと思っても、
業務的ななんとも言えない感覚で、
ずっと心臓が誰かに沈められるような重たい感覚だった。
それでも、生きてるなと思える瞬間もあって
泣きたいくらい嬉しいな。幸せだなって。
人って複雑でよく分からない。
それでも重くて重くて。
これ、私だけかな。って思ったり
私よりも辛い人がいるのかなって思ったり。
でも他人と比べるのはなんか違うくて。
自分は過去の自分の出来事の価値を下げて、生きてきた。
そうすれば、
命>過去の出来事
になる。
だったら誰でも生きれるだろう。
これは心を失った人間だけができることなのかもしれない。
普通の人に理解してもらおうとも思っていない。
死にたいと思った私は、一周まわってここにたどり着いた。
そんな人間、世の中に腐るほどいるだろう。
こんな事をいつも考えている。
だから私は、
いつも雛璃がいても、
いなくても独りだった。
独りでも今までの私が感じる1人では無い。
だから寂しくないと思っていた。
過去の自分は弱かっただけだ。
今は強い。
本当に、そうなのか。
その葛藤すらストレスなのだ。
どうでもいい。
そうして、諦めてきた。
なのに、
月城くんが私に与えてくる緊張はどこかどうでも良くなくて、私もまだ死んでないと思えた。
その感覚が不思議だった。
この狂った感覚はもう戻らないのかもしれない。
普通の人がスルーをすることに対して私は不思議に思うのだから。
こんな私が偽りなく、表に出れば、
友達も
立場も
信用も
全て無くすだろう。
だから、
普通のように笑顔を見せる
普通のように、普通のように…。
普通のように。
演じるんだ。
そうじゃないと、
また普通じゃないって辛くなるから。
生きてる意味を探してしまうから。
だから私も変わりたい。
普通なんて気にせず生きたい。
「どうしたの?」
また彼が声をかけてくれた。
久しぶりに何か、幸せな気持ちに包まれて、
何故か泣いてしまった。
何故か泣きながら少し笑う私を見て彼は
「嫌だった?」
優しく言った。
顔を見るとすごく心配そうに、焦ったような顔をして私を覗き込んでいた。
「ありがとう」
久しぶりに心から笑えた瞬間だった。
そして、感謝の気持ちを心から伝えられた。
嬉しかった。
久しぶりな気持ちだった。
このなんとも言えない心の重さは、今までのように私を苦しめる重さじゃない。
心地がいい。
まだ生きてる。
そう思えるものだった。
私、今の一言だけで少し変わったよ。
「早く帰ろう。」
私はそう言った。
彼は
「うん。」
といつもの様に返事した。
「おはよう雛璃〜」
「おはよう〜」
また今日も同じ日が続く。
私は月城君を見た。彼はいつも通り郁磨くんと一緒に何か話をしていた。
帰りは何を話そう。
別に話したいことがあるから、帰りに誘ったわけじゃない。ただ知りたかったから誘った。
知りたいからといっているが何が知りたいのか自分でもわからない。
でもLINEではなく直接話したかった。
「雛璃〜今日月城くんと帰るから先に帰っといて〜」
「えぇ!珍しい。」
「え? もしかして??」
雛璃はすごく笑顔で聞いてくる。
やっぱり気になるのはその事なのだろうか。
「そんなんじゃないよ。」
「好きだったら雛璃に言ってるよ笑」
「そっかー!笑じゃあ私先に帰ってるね!」
「ありがとう」
「うん!」
雛璃はいつも私の言葉を信じてくれる。
そしているうちに放課後になった。
教室のほとんどの人が帰った後月城くんが私のところに来た。
「一緒に帰ろう」
と言ってきた。
少し緊張した。
でもこの緊張は凄く安心するものだった。
私、ずっと何も感じなかったから。
どれだけ嫌なことがあっても、他人事のように思えて、どうでも良かった。
幸せだとか、
感謝とか、
生きたいとか、
ほんとによく分からなかった。
嬉しいと思っても、
業務的ななんとも言えない感覚で、
ずっと心臓が誰かに沈められるような重たい感覚だった。
それでも、生きてるなと思える瞬間もあって
泣きたいくらい嬉しいな。幸せだなって。
人って複雑でよく分からない。
それでも重くて重くて。
これ、私だけかな。って思ったり
私よりも辛い人がいるのかなって思ったり。
でも他人と比べるのはなんか違うくて。
自分は過去の自分の出来事の価値を下げて、生きてきた。
そうすれば、
命>過去の出来事
になる。
だったら誰でも生きれるだろう。
これは心を失った人間だけができることなのかもしれない。
普通の人に理解してもらおうとも思っていない。
死にたいと思った私は、一周まわってここにたどり着いた。
そんな人間、世の中に腐るほどいるだろう。
こんな事をいつも考えている。
だから私は、
いつも雛璃がいても、
いなくても独りだった。
独りでも今までの私が感じる1人では無い。
だから寂しくないと思っていた。
過去の自分は弱かっただけだ。
今は強い。
本当に、そうなのか。
その葛藤すらストレスなのだ。
どうでもいい。
そうして、諦めてきた。
なのに、
月城くんが私に与えてくる緊張はどこかどうでも良くなくて、私もまだ死んでないと思えた。
その感覚が不思議だった。
この狂った感覚はもう戻らないのかもしれない。
普通の人がスルーをすることに対して私は不思議に思うのだから。
こんな私が偽りなく、表に出れば、
友達も
立場も
信用も
全て無くすだろう。
だから、
普通のように笑顔を見せる
普通のように、普通のように…。
普通のように。
演じるんだ。
そうじゃないと、
また普通じゃないって辛くなるから。
生きてる意味を探してしまうから。
だから私も変わりたい。
普通なんて気にせず生きたい。
「どうしたの?」
また彼が声をかけてくれた。
久しぶりに何か、幸せな気持ちに包まれて、
何故か泣いてしまった。
何故か泣きながら少し笑う私を見て彼は
「嫌だった?」
優しく言った。
顔を見るとすごく心配そうに、焦ったような顔をして私を覗き込んでいた。
「ありがとう」
久しぶりに心から笑えた瞬間だった。
そして、感謝の気持ちを心から伝えられた。
嬉しかった。
久しぶりな気持ちだった。
このなんとも言えない心の重さは、今までのように私を苦しめる重さじゃない。
心地がいい。
まだ生きてる。
そう思えるものだった。
私、今の一言だけで少し変わったよ。
「早く帰ろう。」
私はそう言った。
彼は
「うん。」
といつもの様に返事した。
