この景色を、君と何度も見たかった。

【はる said】

やっと授業が終わった〜〜!

やっぱ数学は意味わかんなかったけど、
まぁいいや…!!

それよりさっき目が合った子誰だっけ、

あ、雛璃に聞けばわかるか。

「雛璃〜あのさ、窓側に座ってるあの子誰だっけ笑」

「えぇ?!はる…笑 このクラス2年目だよ?!名前くらいいい加減覚えなよ笑」

「名前なんて全員覚えられないでしょ笑笑いいから教えてーーーっ」

「はいはーい」

「あの子、月城 蒼!!」

「へぇーそうなんだ」

「何その微妙な反応笑 え?気になってんの??!」

「違う違う笑 私、今彼氏欲しくないし笑」

「じゃあ、なんで??はるって男の人とあんまり関わろうとしないし、気になる…!」

「いや、さっきね、目がたまたまあって、、そう言えばこの人誰だろって思って笑笑」

「何それーーー笑しょうもなぁ〜」

「あ、でもはるに好きな人が出来た時は1番に教えてね?!」

「じゃあ雛璃もね?」

「約束〜〜笑笑笑」

「あ、はる!見て外!!夕日すごい綺麗だよ」

「ほんとだ」

「いいこと思いついた!今から写真撮ろ笑」

「いいねっ、逆光にしたら映えるくない?
今日は雛璃との事インスタのストーリーにあげよ笑」

「珍しい笑 私も仕方なく?はるのこと上げとこ笑」

「仕方なくって何ーー!笑 」

「ごめんごめん笑笑 はるのことあげとくよ笑」

「ありがと笑」

「ねぇ、雛璃。」

「何?」

「この景色、これから何度も一緒に見られたらいいね。」

「そうだね。」

「はると何度も見たいと思うよ。」

「ありがと、雛璃。じゃあそろそろ帰ろっか!」

「そうだね」

「じゃあまた明日〜〜」

私は雛璃と解散したあと、音楽を聞いた。

いつもよりも一つだけ音量を下げた。

車の音、落ち葉を踏んだあとの残る余韻。

全部心地がいい音だった。

目から見る夕焼けも、いつもの帰り道も、少しぬるい風を感じる感覚も

全部全部心地いい。

これは心の余裕だろうか。

あの頃の私には無かった新鮮な気持ちだ。