「じゃあ明日の朝は迎えに行ってやんよ」

「え、練習は?」

「明日は監督の都合で朝も放課後も自主練になった!だから、ゆっくり登校しても大丈夫」

「徹~~」

ありがとう、その言葉に徹はまた笑った。

「もし遅刻したらごめんな!」

「それは、だめ」

2人で電話を通して笑いあう。

徹との電話を終えて通話記録を見ると、もうすぐ2時間半が経とうとしていた。

「寝よう」

ここ数日、あんまり熟睡できなかった。

けれど今日は寝れそう。ぐっすり眠れそう。

“俺はその中でも1番の味方だぜ!”

徹の声が、脳内で響く。

味方がいるって、どれだけ心強いことなんだろう。

自分を心配してくれる人がいるって、どれだけ幸せなことなんだろう。

私は徹がくれた安心感に身を任せ、夢の世界へと意識を手放した。