「だから、その……あたし、河辺くんの学ランの第2ボタンが欲しいんだけど……ダメかな?」 えっ!? 純太の学ランの第2ボタンは……本当は私も欲しい。 卒業式の日に、好きな人から学ランの第2ボタンをもらうのは、ずっと憧れてたんだ。 だけど……さすがに今あそこに飛び出して行くことはできない。 だって、純太とはもうしばらくずっと口をきいていないから。 「島津(しまづ)さん、俺の第2ボタンが欲しいの?」 純太が、自分の学ランのボタンに触れる。 まさか純太、島津さんにボタンあげちゃうの?