イジワルな君に、ラブレターを。



確かに……そうかもしれない。莉奈の言う通りだ。


手紙なんて、もう随分と長い間書いていないけど。


久しぶりに、書いてみようかな。


純太への初めての手紙……ラブレターを。


「あと、確か若葉、河辺くんからバレンタインにチョコをもらったんでしょう?」

「うん。市販のチョコをもらった」


今年のバレンタインは高校の受験日と重なってしまって、バレンタインどころではなかったから。

私はチョコを用意できていなかったのに。


一足先に高校に合格していた純太が、私の受験当日に『若葉ならきっと大丈夫だから』と言って、市販の【キットカット】をくれたんだ。


あのときは、ものすごく感激したなぁ。


お菓子の包装の裏に“ 頑張れ! ” っていうメッセージまで書かれていて。

それにも励まされたっけ。


そのお陰もあって、私は平常心で試験に臨むことができ、第一志望の高校に無事に合格できたというわけだ。


「そうだ、若葉。卒業式の日が、ちょうどホワイトデーだから。チョコのお返しに、お菓子と一緒に手紙を渡すのもいいかもね」

「なるほど!」


そういえば、ホワイトデーで相手にお返しで渡すお菓子にはそれぞれ意味があるって聞いたことがある。


私がスマホで検索してみると……。


あ、あった。


えーっと……。