「あの、さ」 私は、純太にまだ言えていないことがある。 「純太……その、今日はごめんね?」 「……ん? なんで若葉が謝るんだよ」 純太が首を傾ける。 「だって、私をかばったせいで。ううん、元はと言えば、今朝私を待っていてくれたせいで純太は反省文を書くことに……」 「別に良いって。俺が勝手にやったことだし」 「でも……」 「なに? もしかして若葉、落ち込んでんの?」 私は、こくりと頷く。 「なぁ、若葉。顔上げろって」 純太に言われた通り、私が俯いていた顔を上げると……。