毎回2人が振り返ると、ドラマのワンシーンかな?って思う。



「優花。おはよ」

美琴がキレイな髪をサラッと揺らして微笑んでくれる。


柊 美琴(ひいらぎ みこと)


…唯くんの好きな人。


いつ見てもため息が出るほどキレイで、お人形さんみたいに可愛い。

それにかっこいい。

美人は3日で飽きると言うけど美琴は違う。

ずぅーーーっと、見てられる。

眼福、眼福。



私が手を合わせてると「何してるの?」と美琴が首を傾げる。

「フフ。今日も目の保養をしてもらって感謝してたの。なむなむ」

「?」

まるで意味がわからないという様子で私を見る美琴。その仕草も可愛くて大好きよ。


そしてその様子を『何コイツ』と蔑んだ三白眼で見る、彼。


九条 唯(くじょう ゆい)


「フフッ。ゆーいくん!ラブ!!」

その腕にいつものように思い切り飛びつくと、相変わらずの無表情でよいしょ、と腕を外される。

うんうん。今日も平常運転。よきよき。