「ごめんなさい……ごめ、なさい……!」




何度も何度も謝るユリアちゃんの頭に、私は優しく手を添えた。

ユリアちゃんがそっとグチャグチャになった顔をあげる。




「あのね、今日は美琴にケーキを奢ってもらうんだ!」

「…?」



突然今日の予定を発表する私に、ユリアちゃんが首を傾げる。




「私、次はおいしいパフェが食べたいなぁ!」

そう言ってニッと笑ってみせた。




すると、ユリアちゃんがこわばっていた顔を緩めてハッ、と鼻で笑う。




「…どんだけ食い意地張ってるんですか」

「あはは、それを生きがいにやらしてもらってますっ!ユリアちゃんはパフェ嫌い?」

「……好きです」


ユリアちゃんがズズッと鼻をすすって、涙を拭った。


「いくらでも奢ります。…優花先輩」




初めて見た紫藤ユリアの心からの笑顔は、とってもピュアで可愛くて、私は思わず可愛い後輩をギュッと抱きしめたのだった。