【咲結side】
「ねぇ、そういや俺らまともにお互いのこと知らなくない?同盟組んでんのに」
「…私は組んだ覚えないですけどね」
「まあまあそんなこと言わずに〜。忘れないでよ、俺ら浮気されたもの同盟」
へらへら笑いながら言ってくる龍臣先輩。
忘れるわけがないだろう、そんな変で不愉快な同盟の名前。
「仕事しないなら帰っていいですよ」
ちらほらと生徒は来ているものの、勉強してる人が多いだけで誰も本は借りに来ない。
つまり、暇な私たち。
「え、何?俺のこと知りたいって?」
「言ってないです」
他愛もない話をしてた(されてた)のに、急にそんなことを言い出した夏木先輩は唐突にこっちを見た。
そしてにこーって笑って。
「仕方ないなぁ、有明チャン俺の事全然知らないし自己紹介してあげるよ」
なんて、別に知らなくてもいいのに夏木先輩は楽しそうに話し始めた。
「夏木龍臣。龍に大臣の臣でたつおみね。はい覚えてーメモとってー」
「え、ちょっと!」
夏木先輩は私の筆箱から勝手にサインペンを出して私の手の甲にサインをしてくださった。
え、油性なんだけど。
え?
しかも別に漢字知らなくても困らないし…
「ねぇ、そういや俺らまともにお互いのこと知らなくない?同盟組んでんのに」
「…私は組んだ覚えないですけどね」
「まあまあそんなこと言わずに〜。忘れないでよ、俺ら浮気されたもの同盟」
へらへら笑いながら言ってくる龍臣先輩。
忘れるわけがないだろう、そんな変で不愉快な同盟の名前。
「仕事しないなら帰っていいですよ」
ちらほらと生徒は来ているものの、勉強してる人が多いだけで誰も本は借りに来ない。
つまり、暇な私たち。
「え、何?俺のこと知りたいって?」
「言ってないです」
他愛もない話をしてた(されてた)のに、急にそんなことを言い出した夏木先輩は唐突にこっちを見た。
そしてにこーって笑って。
「仕方ないなぁ、有明チャン俺の事全然知らないし自己紹介してあげるよ」
なんて、別に知らなくてもいいのに夏木先輩は楽しそうに話し始めた。
「夏木龍臣。龍に大臣の臣でたつおみね。はい覚えてーメモとってー」
「え、ちょっと!」
夏木先輩は私の筆箱から勝手にサインペンを出して私の手の甲にサインをしてくださった。
え、油性なんだけど。
え?
しかも別に漢字知らなくても困らないし…