起きたのかと思ったら、由利くんはまだ眠っていて。わずかに眉間を寄せながら、わたしの背中に頭を摺り寄せてくる。 寝ぼけてるのか、仕草が甘えている猫みたい。 由利くんの柔らかな薄茶の髪が、半袖の体操着から剥き出しの腕に触れるのがくすぐったい。 手を伸ばせば触れられるところにいる由利くんの存在がたまらなく愛おしくて。胸の奥がきゅんとした。