「気に入られた、ってどういうこと?」 「うーん。たぶん、すぐにわかるよ」 「わかるって、何が?」 苦笑いを浮かべた璃美は、わたしの質問に答えてくれない。 どうしてだか、本当によくわからないのだけど……。 高一の秋に保健室で添い寝して以来、わたしは適当で気まぐれな由利くんに懐かれている。