夢でもいいから あなたに会いたい

泣くのを我慢し教室に帰った私。


唯ちゃんの『なっちゃん!』と叫ぶ声で教室中の人が私のことを見て凍った。

あまりにもひどい顔をしていたからだろう。

鏡は見ていないが、それくらいはわかる。

きっと、目が真っ赤だ。



唯ちゃんは私に何かあったとすぐに察し、クラスの好奇と心配の目から私を離してくれた。


私の手を引っ張り、何も言わずずんずんと進む唯ちゃん。

連れてこられたのは人気のない非常階段だった。