夢でもいいから あなたに会いたい



笑って笑うのよ夏希。

そうでもしないと、今すぐに涙がこぼれてきそうだった。


「ごめんね。好きじゃない私と一緒にご飯を食べてもおいしくないよね。私、教室で食べるから……」

「えっ、ちょっと待ってよ。そういう意味で言ったんじゃ……」


引き留めようとする日向君の言葉を振り払うのはすこしためらってしまった。

私を引き留めてずっとそばに置いてほしい。

けど、今すぐに振り払わないと、溢れ出る涙を見られてしまうと思って教室を後にした。