いつも私が座るベンチに寝そべるあの人の髪が風に揺れる。 相変わらず、綺麗な髪色。 気がつけば、公園の中へと足を進めていた。 この前あんな現場を目撃して、あの人のことだって普通なら怖いはずなのに、どうしてか私の足は彼の方へと向かっていた。 「⋯あの、」 寝っ転がりながら目の上に腕を乗せている彼が声に反応して腕を退かす。 グレーの瞳が真っ直ぐに、純粋に私を捉える。 「不良少女」 緩やかに上がった口角が、月夜に照らされた。