午前2時の青春。【完】





音の正体を考える前に手に生温いものが当たるような感覚がした。


そして鈍い音と同時に1メートル程離れたところで黒いものが動いた気配がしてハッと目を見開く。



その瞬間、雲に隠れていた月が地上を照らし、黒いものの正体を晒した。




きっと息を呑むってこういう事なんだと思った。

本当に一瞬、呼吸が止まり全身が固まる。






黒いものの正体は真っ黒なパーカを着た人間で。





「まだ意識あったんだ」




無機質な声なのにどこか楽しさを含んだその声はとても冷たかった。