午前2時の青春。【完】





「可愛いね、このカメ」



そう言って手の中にあるキーホルダーを見て微笑んだ狩野は私の手にキーホルダーを返す。




「もし良かったらチェーン直そうか?」

「え⋯」

「切れちゃってるでしょ?でもそれ金具買えば付け替えられるし。私やり方知ってるから⋯もし良ければ直すよ」



そう言った狩野に頭の中に疑問が浮かぶ。



「なんで⋯」

「え?」

「なんで、そんな事してくれるの?」




私は狩野に対して酷い事をしてきた。

積極的ではないにしろ、サリナ達と共に狩野と山田の噂話をしていた。

なのにどうして⋯。

戸惑いながら狩野を見つめる私に狩野はゆっくりと瞬きをした後、こう言った。




「なんでって、あなたがそのキーホルダーを凄く大切にしていると思ったから、かな。私が渡した時優しい表情してた。安心してた。だから壊れているなら直してあげたいと純粋に思ったの」

「⋯でも、」




私は狩野に───────。




そんな私の気持ちを察してくれたのか狩野はふ、と軽く微笑んだ。