午前2時の青春。【完】






ザザ────、と穏やかな音と月明かりだけが照らす夜の海は静かで、穏やかで、神秘的だった。




「藍⋯ここ⋯」

「海。落ち着かない?なんか」




そう言って微笑んだ藍に私は頷く。



「あの公園以外にも、少し遠出したいときにここに来るんだ。波の音を聞いて月に照らされた水面を見てると心が穏やかになるんだ」

「うん⋯世界が狭くなったみたい」



それは決して悪い意味なんかじゃなくて、海という広い象徴を見ているはずなのに今は世界に藍と2人きりのよう。


それがとても私には心地よかった。