教室の話から中井の話、そしてこの前ナンパされた男の話、そして新しく出来たカフェの話。


何の関連性もない話題を一瞬のうちによくもまあ話せるなと、呆れとある種の尊敬を持って聞いていた私はいきなり振られた話に戸惑っていた。




「カフェって、駅前の?」

「そーだよ!まあ普通のカフェって感じだったけどケーキとか美味かったんだよ」

「だから今日も行かない?」

「っていうか行こうよぉ、亜芽ぇ」




ギューっと私の事を横から抱きしめるアヤカは150センチの小さい身体の全体重を私にかけた。




「っアヤカ、ちょっと重い⋯」

「重いって亜芽ひどーい!」

「さすがにそんな寄りかかったら重いでしょ~」

「サリナもひどーい!」



私とサリナに重いと言われて地団駄を踏むアヤカ。
でもその表情は本気で怒っているものではない。